3/19 OA楽曲とコメント

アマデウスカルテット

J.ブラームス作曲:弦楽6重奏曲 第1番 第2楽章
演奏:アマデウスSQ+アルノビッツva+プリースvc

僕が若い頃恋人達という映画が作られました。その映画の中でこの曲が使われて一時有名になりました。
エリア・カザンの映画 「ブラームスはお好き」で使われたのが同じブラームスの交響曲第3番の第3楽章です。何故かブラームスの曲は映画によく使われますね~。きっと、甘さと渋さが程よくミックスされているからででょうか?
イギリスの弦楽四重奏団であるアマデウスSQは4人中3人がウイーン生まれという事からかウイーン所縁の作曲家を得意にしています。新しい感覚でウイーン風の伝統を音楽にしています。

ストコフスキー

J.S.バッハ作曲L.ストコフスキー編曲:トッカータとフーガニ短調

ストコフスキーはバッハの色んな作品をオーケストラに編曲しています。オルガン曲というのがカトリック教会の様にオルガンが無いと演奏出来ません。それをオーケストラに編曲すると普通の演奏会場で聴くことが出来ます。そして、弦・管色んな楽器の音色が混じりあって音楽が色彩的になります。彼の編曲お陰であまり聴かれる機会の無いバッハ作品が随分大衆化されました。音の魔術師ストコフスキーならではの芸術です。

3/12 OA楽曲とコメント

ファインアーツ

ジャン・マルティノン作曲:弦楽四重奏曲第3番
演奏:ファイン・アーツ弦楽四重奏団

ファイン・アーツ弦楽四重奏団はシカゴ交響楽団の奏者等で結成されたカルテットでラジオ放送で弦楽四重奏曲を流すためにスタジオで演奏していました。ホールのような会場で観客を集めた中でのコンサートはやらなかったんです。
アメリカも農村が潤ってきましたが人口の少ない所では音楽会などは開かれません。農村の人々がクラシック音楽を聴くには何時間も車に乗って出掛けねばなりませんでした。それを解消してくれたのがラジオ放送で大変な好評を得ました。
丁度、NBCがトスカニーニと契約して世界一のオーケストラを用意してスタジオ録音をラジオ放送開始した後でメディアの力は凄いという事が音楽界でも認知されました。後年カラヤンが映像を音楽にくっつけて市場拡大しましたがその先駆けでした。

ロジンスキー

D.ショスタコーヴィチ作曲:交響曲第5番4楽章
演奏:アルトゥール・ロジンスキー指揮ロンドンフィルハーモニー管弦楽団

ショスタコーヴィチがスターリンの音楽文化介入を受け入れ政治方針に沿った形の中に彼の心情や批判を分からないように盛り込んだのがこの交響曲で、最も有名な作品です。
第4楽章は悲しみや苦しみを乗り越えての凱旋のシーンであると言われており多くの指揮者は威風堂々とあまり急がないように演奏しますが、ロジンスキーは疾風の如く突撃して行きます。
ロジンスキーはとても感情の激しい人で怒りん坊でした。オーケストラの練習でも彼が思った通りの演奏がなされないとボロカスに怒ります。本人も自覚していて団員に殺されるかも知れないと思っていつもピストルを忍ばせて指揮したという話は有名です。
彼が才能を見出し育てたが、自分のポジションを奪おうとしてると誤解して首を絞めたというバーンスタインも4楽章を疾風怒涛の如くの演奏をレコードではしております。やはりバーンスタインにとっては模範の先生だったんですね。

3/5 OA楽曲とコメント

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I.ストラビンスキー作曲:春の祭典
演奏:ピエール・モントゥー指揮パリ音楽院管弦楽団

ストラビンスキーはバレエ音楽を3つ作曲しました。火の鳥、ペトルーシュカと春の祭典です。それぞれ革新的な作品なのですが中でも春の祭典は非常に革新的な作品で、リズムが小節毎に変わったりハーモニーで不協和音が続いたり、初演の時には演奏が終わった瞬間盛大な拍手が起き、それに対してブーイングが起きて演奏会場は大混乱でした。
その初演時の指揮したのがモントゥーです。彼の指揮は細部にあまり拘る事なく大きな演奏をします。ですが、一流のオーケストラの常任指揮を長い間勤めた事が無いためいわゆる全集ものが殆ど残って無いため一般的にはあまり評価が高いとは言えません。

山田姉妹

さだ・まさし作曲:雨やどり
演奏(歌):山田姉妹

美人の双子さんによる演奏です。古い僕なんか直ぐこまどり姉妹を連想するんですが、山田姉妹は2人とも音大を出られ歌い方はクラシックの歌い方なんです。それが新鮮ですね~。双子さんなのにそれ程そっくりじゃ無いので聞いてみると二卵性なんですね。性格も全然違うみたいです。でも、声の質や歌い方は入れ替わっても分かりません。
とても魅力的なデュエットです。

2/26 OA楽曲とコメント

ベートーベン

L.V.ベートーベン作曲:交響曲第6番田園より第4楽章
演奏:ヘルマン・シェルヘン指揮ルガノ音楽祭管弦楽団

ベートーベンは交響曲を9曲有りそれぞれ新しく試みが見られますが田園は描写音楽が出来る先駆けとなった作品のようです。各楽章に表題が付いていて表現したい情景を言葉にしています。
第4楽章は村人が楽しく踊っていると突然雨や雷が降って来て大混乱する様子がイメージ出来ます。
ヘルマン・シェルヘンと言う指揮者は自分が音楽顧問を務めるアメリカのウエストミンスターレコードに多くの作品を残した事で名声が残っています。
彼の解釈は過去の演奏の伝統には全く囚われず自分の研究と直感で曲作りをしてました。
又、レコード録音用演奏と演奏会とでは燃焼度が違い、実演録音は高く評価されています。

山田姉妹

小坂明子の「あなた」
唄山田姉妹

小坂明子の「あなた」は当時大ヒットした曲で非常に懐かしい気がします。小坂明子はこの曲1曲で歌謡史に名を残しています。
山田姉妹と聞くと僕の年代ではつい、コマドリ姉妹を連想するのですが、山田姉妹はお二人とも音楽大学の出身でオペラの歌い方を身に付けています。でも、子供の頃から唄が好きでピアノも聴き覚えた唄を鍵盤で弾くところからスタートされたそうです。

2/19 OA楽曲とコメント

スメタナカルテット

A.ドヴォルザーク作曲:弦楽四重奏曲「アメリカ」第1楽章
演奏:スメタナ弦楽四重奏団

良くお国ものと言って自国の作品を演奏する時他国の人が演奏するより、より本物だとする意見が多いようです。
その理屈で言えばこの演奏は正にお国もの十八番です。しかし、例えばアメリカの団体の演奏とどこが違うんでしょうか?それは、個性の異なる人達の演奏ですから演奏に違いが有るのは当然です。しかし、彼らスメタナ弦楽四重奏団の演奏は本当にチェコ的なんでしょうか?僕はこの演奏を聴いてスメタナ弦楽四重奏団というのはローカル的と言うよりも国際的な折り目正しい演奏です。

カールシューリヒト

R.ワーグナー作曲:ニュルンベルクのマイスタージンガー「第3幕への前奏曲」
演奏:カール・シューリヒト指揮

ドイツ物を振らせると素晴らしい指揮者のシューリヒトはその実力の割には人気が有りません。玄人好みとか言われてます。彼の指揮したヨハン・シュトラウスは物凄く面白いです。正に玄人好みですね。

2/12 OA楽曲とコメント

ジュリアード

G.ガーシュイン作曲:ララバイ
演奏:ジュリアード弦楽四重奏団

ジュリアード弦楽四重奏団は世界的に有名なニューヨークのジュリアード音楽院の教授達で結成されたカルテットです。
当時まだバリバリの現代音楽であったシェーンベルクとかバルトークをデビュー最初に録音してその正確な演奏にみんなビックリして一躍この団体が有名になりました。それ以来ジュリアードと言えばバルトークという事が定着しました。
ジュリアードSQの特徴は音の出だしが正確で音程も正確なので演奏が透明な印象を与えます。

ブルーノワルター

W.A.モーツァルト作曲:交響曲第40番ト短調第1楽章
演奏:ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団

モーツァルトと言えばト短調、と良く言われる様に決して多くは無いのですがどれもが傑作です。交響曲ではこの40番と25番です。
ワルターはモーツァルトを得意にしており取分けこの曲は十八番と言われております。ワルターはトスカニーニなどの20世紀の大指揮者の中で唯一ステレオに録音しました。CBSが心臓病を患ってビバリーヒルズで静養していたワルターを引っ張り出すためハリウッドにワルター専用オーケストラを結成して成功しました。おかげで現在素晴らしい音楽を聴く事が出来ます。

2/5 OA楽曲とコメント

バリリカルテット
W.A.モーツァルト作曲:クラリネット5重奏曲イ長調より第3楽章
演奏:バリリ弦楽四重奏団その他

モーツァルトは当時音楽界に登場した新しい木管楽器にクラリネットが気に入り協奏曲や室内楽曲を書き残しました。そのどれもが名曲の誉れ高いものです。
バリリSQは当時19歳でウイーンフィルのコンサートマスタになったワルター・バリリを第一ヴァイオリンに結成された全員ウイーンフィルメンバーのSQです。バリリは腕の故障で楽団を去るまでの短い間、主にオーケストラと室内楽の分野で非常に人気が有りました。このカルテットは良いも悪いもバリリのヴァイオリンが中心の団体で、バリリは癖の少ないヴァイオリ二ストでしたが、彼のカルテットと言っても良いでしょう。
モーツァルトのクラリネット5重奏曲の第3楽章はメヌエットで書かれていますがトリオの部分が2つ有ってその、この曲中でも最も美しい部分ではないかと言われている部分です。ところがこの部分にはクラリネットが登場せず弦楽四重奏のみで演奏されるのは皮肉な事です。

Ayasaさん
百日紅
演奏:Ayasa

ロック ヴァイオリ二ストAyasaさんの演奏です。この番組はチェロとりわけクラシックを中心にプログラムを組んでおりますが、それは僕があまりクラシック分野以外の知識、音楽体験が少ないからで有って、決してクラシック音楽以外を認めないとか、という訳では有りません。
今日のAyasaさんの曲や演奏を聴くと本当に素晴らしいと思いますね。これから少しづつでもロックを聴くようにしたいと思います。

1/29 OA楽曲とコメント

ブッシュカルテット

L.V.ベートーベン作曲:弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調より
演奏:ブッシュ弦楽四重奏団

ブッシュSQは正統派ドイツの弦楽四重奏団の最後の団体ではないかと思います。ブッシュSQの特徴はその時代の前後にウイーンコンチェルトハウス四重奏団とかバリリ四重奏団のようにファーストバイオリンの強い個性が全体を引っ張って行くと言うスタイルじゃなく4人が均等に自分の個性を打ち出しながら全体としても纏まってると言うスタイルです。その後このスタイルはアメリカに移りブダペストSQやジュリアードSQなどに引き継がれていきます。

Ayasaさん

Ayasa演奏
音楽はお好き?

Ayasaさんは子供の頃からヴァイオリンを弾いて音大を卒業して好きなポピュラー音楽の世界に行かれました。
クラシック出身でポピュラーの音楽家、特にヴァイオリンは少ないです。ポピュラーでも彼女が演奏する分野はロックでピアノの様に叩く楽器でなく嫋々とメロディを奏でるのが得意のヴァイオリンでロックというのは新しい試みとも言えそうです。CDも出しておられますがAyasaさんの音楽はやはりライブで聴いて頂きたいですね。

1/22 OA楽曲とコメント

シューベルトの死と乙女

F.シューベルト作曲:弦楽四重奏曲「死と乙女」第2楽章
演奏:ウイーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団

シューベルトのカルテットでの最高傑作である「死と乙女」です。そのネーミングの由来である歌曲「死と乙女」を第2楽章のテーマにした変奏曲として挿入しています。シューベルトは変奏曲を沢山書いていてそのどれもが素晴らしいです。ピアノ五重奏曲「鱒」の3楽章に歌曲「鱒」を変奏曲として使っています。
ウイーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団はアントン・カンパーを第1ヴァイオリンとして長い間活躍した団体です。カンパーのウイーン風の歌い回しがたまらないと言う熱烈なファンを持っていました。しかし、このカルテットを支えていたのはチェロのフランツ・クヴァルダです。オーケストラでも、その縮小版カルテットでもチェロの役割は重要です。カルテットで僕が素晴らしい奏者だと思うのは3人。フランツ・クヴァルダ、ミッシャ・シュナイダー(ブダペストSQ)、デイヴィッド・ソイヤー(グアルネリSQ)です。この3人は本当に素晴らしいです。

メンゲルベルク

チャイコフスキー作曲:交響曲第5番 第4楽章
演奏:W.メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

当時の三大名指揮者の1人、メンゲルベルクが得意にしていた曲はモーツァルトのような爽やかな古典ものでは無く粘着性溢れるチャイコフスキーです。思い切りデフォルメしてリタルランドしたりヴァイオリンにポルタメント付けたりして楽譜に忠実というよりチャイコフスキーの意図した事に忠実だったと言えます。

1/15 OA楽曲とコメント

ブダペスト

L.V.ベートーベン作曲:弦楽四重奏曲第11番セリオーソ
演奏:ブダペスト弦楽四重奏団

僕が中学生の時生まれて最初に聴いた弦楽四重奏曲がこのブダペスト弦楽四重奏団の演奏によるラズモフスキーの3番とセリオーソ裏表になったレコードです。小学校の音楽の授業で先生が運命とか田園のレコードをかけてくれてクラシック音楽良いな~と思ってた頃です。
親父がアメリカに視察旅行に行って人に頼まれて買って来たレコードがどういう訳か長い間家に有ったので「聴いてもええか?」と聞くと「ええよ」と言ってくれたので片っ端から聴きました。その中からこのブダペストのレコードは渋かったですね。ファーストヴァイオリンのロイスマンの音は決して美音じゃないけれど、何か子供心迫るものが有りました。まだ、レコードを自分で買う程の小遣いを貰ってなかったので次のレコードは買う事が出来るなかったですが、16:00頃のNHK FMを良く聴いてました。
最近上手いカルテットがどんどん出てきていますがこのブダペストのセリオーソは未だに心を揺さぶります。

ワインガルトナー

L.V.ベートーベン作曲:交響曲第九番ニ短調 第4楽章
演奏:F.ワインガルトナー指揮、ウイーンフィルハーモニー管弦楽団

初めてベートーベンの交響曲の全曲をレコードにしたのがこのワインガルトナーです。彼は当時慣習としてこう演奏するんだ、と言う事、例えばフレージングとかリタルランド等を根本から考見直し演奏し、過去作り上げられたベートーベンイメージを改めたと言う功績が有ります。
演奏は端正でスッキリとしていて物足らないと言う人もいますが、ベートーベンの正しい解釈だ思います。