カテゴリー別アーカイブ: 番組からのお知らせ

6/18 OA楽曲とコメント

ヴィア・ノヴァ

C.ドビュッシー作曲:弦楽四重奏曲より第4楽章
演奏:ヴィア・ノヴァ弦楽四重奏団

弦楽四重奏曲と言えばドイツ-オーストリアの作品が多く他の国ではあまり多く作られていません。しかし、サンサーンス以後のフランスでは素晴らしい作品が作曲されています。特にこのドビュッシーとラヴェルの作品はその頂点に立っています。
クラシック音楽界に新しい新鮮な息吹をと言う理念の元に結成されたヴィア・ノヴァSQは結成後の最初の作品としてこの2曲を選んで録音しました。
清々しい活力がみなぎった演奏です。

チェリビダッケ

A.ブルックナー作曲:交響曲第5番
演奏:S.チェリビダッケ指揮ミュンヘン交響楽団

チェリビダッケはベルリンフィルの総監督フルトヴェングラーに指揮を習い大いに尊敬もしてました。フルトヴェングラーは才気あふれるチェリビダッケを高く評価し将来は自分の後継者として考えていたようです。しかし、チェリビダッケは団員にはウケが良くなく、フルトヴェングラーが急死した後の正指揮者として選ばれたのはカラヤンでした。
チェリビダッケは録音された音楽を嫌いレコードもほとんど無い状態です。特にアメリカ、アジアとかオーストリアでは、噂の名指揮でした。

6/11 OA楽曲とコメント

リヒアルト・シュトラウス作曲:交響詩「ツァラトゥストラほこう語った」
演奏:カール・ベーム指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

ベームはドイツのみならず日本でも非常に人気のある指揮者です。カラヤンと同世代なのでよく比較され、ファンの間ではカラヤン派とベーム派に分かれたりしてあたかも2人が仲悪いかのように言われますが、決してそんな事はなく、ベームの追悼演奏会ではベルリンフィルハーモニカーをカラヤンが指揮してその死を悼んだ事でも分かります。柔の大鵬に剛の柏戸。柔のカラヤンに剛のベームと言う図式はあるようですね。

岡田将 タファネル

タファネル作曲:「魔弾の射手」による幻想曲
演奏:ザビエル・ラックfl、岡田将pf

岡田将さんは多忙な演奏活動の傍ら現在神戸女学園で音楽科の准教授をされて多くの学生を教えておられます。同じ教授陣の中にザビエル・ラックさんがフルートの教授として勤めておられ、今回ラックさんの希望でこのCDが録音され発売されました。
タファネルという作曲家はフルーティストで少ないフルートのレパートリーを補うため多くのフルート曲を作曲しました。
ドイツロマン派の開祖ともいうべきウエーバーの歌劇魔弾の射手のテーマを拝借して幻想曲にしました。演奏家が自分で演奏するために書いて曲はみんな華やかでフルートの名人芸が聴けるように作られています。しかし、それを表現するには名人タファネル並みの技量が必要でラックさんの素晴らしいフルートで余すことなく表現されています。
当然ですが岡田将さんのピアノも素晴らしいです。

6/4 OA楽曲とコメント

P.I.チャイコフスキー作曲:交響曲第6番悲愴より第4楽章
演奏:H.v.カラヤン指揮ベルリンフィルハーモニカー

巨人・大鵬・卵焼きに加えたいくらいのカラヤンです。ここ50年間で最もカッコ良い指揮者・音楽家がカラヤンでは無いかと思います。そのカッコ良さのおかげでレコードCDがよく売れましたしベルリンフィルも潤ったと思います。
しかし、その反対に随分損もしています。それは、そのルックスやライフスタイルから彼の音楽もそう言う外面的でカッコ良いものと言う先入観を人々に植え付けてます。彼の音楽はそう言うイメージとは少し違いますね。もっと内面的だし音楽作りも精密です。室内楽のようです。聞く事もなくカラヤンはちょっとと言う音楽ヘビーユーザーも随分います。そういう人にこそカラヤンをもっと聴いて頂きたいです。

L.v.ベートーベン作曲:チェロソナタ第3番イ長調
演奏:L.クラレットvc、岡田将pf

これをオンエアーした日、クラレットさんのコンサートが狛江エプタザールで有りました。バッハの無伴奏2曲とフランクのソナタとペルトと言うプログラムでした。実に素晴らしい演奏でした。6/11には銀座王子ホールでこのお二人によるベートーベンの夕べが有ります。
恐らく素晴らしいコンサートになると思います。是非、お運び下さい。

5/28 OA楽曲とコメント

イタリア弦楽四重奏団

J.ブラームス作曲:ピアノ5重奏曲より第4楽章
演奏:マウリツィオ・ポリーニpfイタリア弦楽四重奏団

当代一番のピアニスト、ポリーニとイタリアの代表カルテットのイタリアコンビでのドイツ音楽です。よく歌う演奏でイタリアの良さが出てると思います。また、ポリーニが外れそうなアンサンブルを引き締めています。こう言う歌うブラームスも素晴らしいと思います。

ビーチャム

E.グリーグ作曲:ペールギュント組曲より「朝」
演奏:トーマス・ビーチャム指揮ロイアルフィルハーモニー管弦楽団

ビーチャムはビーチャム製薬という現存するイギリス大手の製薬会社の御曹司で豊富な資金を注ぎ込んでイギリス音楽会に多大な貢献をしました。音楽は独学でしたが金持ちの道楽ではなく非常に素晴らしいものです。

5/21 OA楽曲とコメント

アルバンベルク

W.A.モーツァルト作曲:弦楽四重奏曲第13番ト長調第1楽章
アルバン・ベルク弦楽四重奏団

アルバン・ベルク弦楽四重奏団はウイーンフィルのメンバー達で結成されたカルテットです。ウイーンのカルテットと言えばバリリカルテットとかウイーンコンチェルトハウスカルテットを思い出しますがいずれもファーストヴァイオリンの個性が全体を支配してる傾向にあります。そしてよく歌います。
しかし、アルバン・ベルクカルテットはガッチリと音楽を構成として捉えております。その点アメリカのブタペストとかジュリアードカルテットの流れの上に有ります。そして、良く歌います。長い間現代を代表するカルテットという評判を獲得してました。

ベートーベン交響曲5番

L.V.ベートーベン作曲:交響曲第5番ハ短調運命第1楽章
演奏:フランツ・コンヴィチュニー指揮ライプツィッヒゲバントハウス管弦楽団

ベートーベンの名曲運命。コンヴィチュニーはゲバントハウス管弦楽団で音楽生活のスタートを切ったのですが、その時の指揮者がフルトヴェングラーだったんです。それで彼はフルトヴェングラーの指揮のやり方を学び自分の指揮に取り入れました。フルトヴェングラーといえば分かりにくい指揮をした事で有名ですが、コンヴィチュニーもそうだった様です。しかし、彼の演奏はスッキリとしかし豪快です。

5/14 OA楽曲とコメント

クリーブランド

M.ラヴェル作曲:弦楽四重奏曲
演奏:クリーブランド弦楽四重奏団

カザルスが常連で出ていたマールボロ音楽祭で顔を合わせて4人で結成したカルテットです。
ブダペストSQとかジュリアードSQ等アメリカではウイーン風のファーストVnに引っ張られるような演奏から4人が均等なバランスを保つ演奏スタイルを確立しましたが、クリーブランドSQは更にアクセントとか早いテンポ設定等現代感覚に訴える演奏をして人気をはくしました。

ミュンシュ

L.V.ベートーベン作曲:レオノーレ序曲第3番
演奏:シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団

ベートーベンは唯一のオペラ「フィデリオ」のために序曲を4曲も書きました。出来上がっても暫く考えて更に良いものをという事でこんなに書いたんです。結局、現在フィデリオ序曲として演奏されるものを正式な序曲としました。不採用の3曲はそれぞれ独立した演奏会用序曲として結局フィデリオ序曲よりも演奏機会が多い様です。
ミュンシュはフランス人と言いますがアルザス地方の生まれでドイツとの国境の出身でドイツ音楽を得意にしていました。

4/30 OA楽曲とコメント

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F.シューベルト作曲:弦楽四重奏曲第14番二短調「死と乙女」第2楽章
演奏:フェルメール弦楽四重奏団

シューベルトが作曲した15曲のカルテットの最高傑作です。この曲は「死と乙女」というタイトルが付いていますがそれはこの第2楽章がやはりシューベルトが作曲した歌曲「死と乙女」の主題を元に変奏曲にしているところから名付けられました。ピアノ5重奏曲で「鱒」と名付けられた曲も歌曲から主題を頂いて変奏曲にしたものです。一つの曲を何回も使い回すのが上手ですね。シューベルトは。
でも、使い回したくなるほど綺麗なメロディですね。第2変奏はチェロが主役なんです。
フェルメール弦楽四重奏団は第1ヴァイオリンのサミュエル・アシュケナージが中心のカルテットです。彼は最初ソリストとして様々なコンクールを制覇し華々しくデビューしましたがその後突然室内楽に転向します。ソロと室内楽では音の出し方も違えばいろいろ違う点が有るんですが彼はそれを克服して見事室内楽奏者として成功しています。

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近衛秀麿作曲:ちんちん千鳥
演奏:水谷川優子vc

水谷川さんのお爺様が日本のオーケストラの生みの親というか父というか日本にまだオーケストラがいくつかしかない時にドイツに渡って指揮法を勉強して日本のオーケストラの育成に努められた日本における西洋音楽の草分け的存在です。
お爺様が作曲された曲をお孫さんが演奏する。何とも暖かく微笑ましい限りです。

4/23 OA楽曲とコメント

東京カルテット

B.バルトーク作曲:弦楽四重奏曲第5番
演奏:東京カルテット

バルトークはベートーベン以後に作曲された弦楽四重奏曲の中でも最高の作品だと言う評価が有ります。しかし、聴いていて楽しくない、とか難しいと言う評価もありますね。現代に近い作品はみんなそういう傾向に有るんですが、バルトークは祖国であるハンガリーの民謡の要素を取り入れている点が他の作曲家と違います。
演奏する時に現代社会が抱える不安とか悲劇性を全面に出して歪みを押し出すか、民謡とか和声感を表現するかでスタイルが変わって来ます。
この東京カルテットの演奏は結成して大分年月が経った頃の録音なので初期のヤル気・元気がほとばしる様な演奏というより少しこなれて来た頃の演奏で角が取れた聴きやすくしかもバルトークの本質を外していない演奏になっています。

サン・サーンス 

C.サン–サーンス作曲:交響曲第3番
演奏:ポール・パレー指揮デトロイト交響曲楽団

この曲にはオルガンを使う指示が作曲家によってなされています。通常、昔のオーケストラホールにはオルガンが設置されてなく、この曲を演奏する時には大きなカトリック教会にオーケストラが引っ越しして行われます。しかし教会では客席数が取れず興行として儲からないと言う問題が有ります。それで、この曲は余り演奏される機会が有りませんでした。
パレーはこの曲を得意にしていて明快に男性的な演奏をしています。

4/16 OA楽曲とコメント

グァルネリカルテット

W.A.モーツァルト作曲:弦楽四重奏曲第15番ニ短調第1楽章
演奏:グアルネリ四重奏団

モーツァルトは600余りの作品の中で短調の曲は少なく、しかしその数少ない短調の曲はどれも心を打つ名曲ばかりです。
ステージパパであったレオポルトは彼に難解な曲は書くなと生涯言い続けたそうです。難解な曲は貴族などに人気がなく売れないという理由です。レオポルトが亡くなるまでのモーツァルトの曲は明るく単純な曲が多いのはモーツァルトが父を怖れていたか、親父の言う事っを素直に聞いていたからでしょう。レオポルトが亡くなってから彼は本当に自分が書きたい作品を書きました。
ニ短調の名曲と言えば最後の作品であるレクイエムが有ります。自分も病気になって生死を彷徨っていた時に謎の人物にレクイエムの作曲を依頼され全エネルギーを注ぎ込んで最後には力尽きて途中でなくなりました。
このモーツァルトのカルテットの中で唯一の短調の曲ですが死に向かって突き進む迫力が有りますね。
グアルネリ四重奏団は僕が最も好きなカルテットのひとつです。

クナッパーツブシュ

F.シューベルト作曲:交響曲第九番ハ長調第1楽章
演奏:ハンス・クナッパーツブシュ指揮、ウイーンフィルハーモニー管弦楽団

クナッパーツブシュという指揮者はエピソードの多い人ですね。頭の病気だったようで頭を下げると気分が悪くなるらしく演奏会でも出てきてちょっと会釈して拍手が収まるのを待たずに指揮棒を振り下ろすんです。ぶっきらぼうですが人の良いおじさんと言う感じでオーケストラのみんなから愛されいました。練習嫌いは有名で練習で固めた様な演奏よりその日の気分即興性を重んじた様です。
シューベルトの最後の交響曲を堂々と揺るぎなく演奏しています。