月別アーカイブ: 2014年4月

4/27 OA楽曲とコメント

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一曲目:川の流れの様に
いよいよ公ちゃんの演奏が登場しましたね。もう大分前の録音です。10年位前だったような気がします。
「川の流れの様に」は美空ひばりさんが比較的晩年に唄ってヒットした曲ですね。歌曲は歌詞が有るので当たり前か?)音楽が何を言おうとしてるか知るには都合がイイですね。でも演奏する時には歌詞が無いので純音楽として歌詞の分まで表現しなくてはなりません。又、歌は聞き手は音楽と同時に歌詞にも耳を傾けているので音楽については少し聴く力が削がれるかも知れませんね。
又、歌謡曲の場合歌手は楽譜どおりに歌わ歌手の個性を発揮します。聴き手は大抵楽譜を見てないのでそういう曲だと思い込んでる事が有ります。クラシックでも同様な事が稀に有るんですがね。その聴き手がよく聴いいてるように演奏しないと違和感を抱きます。この点辛いですね。

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2曲目:フーガと神秘
川の流れの様にはこれくらいにしてタンゴに移ります。
戦後タンゴは非常に人気ある音楽ジャンルでした。色んなタンゴバンドが有りました。タンゴバンドはバンドネオンとヴァイオリンを中心にし、後はダブルベース、ピアノ、たまにチェロが入る事も有りました。でも、管楽器入る事がなかったですね。
僕もタンゴが好きです。ラ・クンパルシータとか碧空、エル・チョクロなんかよく聴きましたね。ところがそれがいつの間にか廃れてしまって無くなったなと思ってたら出て来たのがアストル・ピアソラです。最初聴いた時には「これはタンゴじゃない」と思いました。でも、中々これもイイですね。以来タンゴと言えばピアソラと言う事になりましたね。
ピアソラが書いた「フーガと神秘」はタンゴとフーガと言う様に一見相入れないものものを組み合わしています。タンゴをフーガの技法で書くと言うアイデアは中々でえすね。曲はいきなり長いフーガ主題がフーガになって追っかけあいを始めます。12本のチェロへの編曲もイイですね。チェロを打楽器のような使い方をしています。中間は一転して優雅で物悲しいメロディーがピッチカートの伴奏で奏でられます。でも直ぐに終わって最初のメロディーななります。ラテン音楽は音の音楽ですね。カッコイイです。

4/20 OA楽曲とコメント

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おぼろ月夜
演奏:ベルリンフィルハーモニーの12人のチェロ
オリジナルは童謡にして唱歌、それも国家認定の文部省唱歌です。大正3年(1914)から尋常小学唱歌として採用され戦後小学6年の音楽教科書に採用され、平成以後も取り上げられてるベストセラーというべき名曲です。
菜の花畠に、入り日薄れ、
見渡す山の端(は)、霞深し、
春風そよふく、空を見上げ、
夕日かかりて、にほい淡し。
韻を踏んだ見事な歌詞ですね。正に春の黄昏ドキはチェロ気分じゃ有りませんか。目をつぶると情景が目に浮かんでくるじゃありませんか、またそよ風を感じたり、かぐわしい香りが匂ってくるようですね。3拍子で弱起の曲です。
最近も矢野顕子や槇原敬之、中島美嘉、マライヤ キャリー等がカバーしてますね。

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J.S.バッハ作曲 トッカータとフーガニ短調
演奏:レオポルド ストコフスキー指揮者チェコフィルハーモニー管弦楽団
バッハが沢山書いたオルガンの為のトッカータとフーガですがその中で一番有名なのがこの曲です。強烈な旋律で曲が開始され、全体的にアップテンポな曲になってます。重厚でこれぞバッハというべき名曲です。
でも、この曲には偽作の疑いがかけられたまま判決は下りてません。偽作説(バッハの作品ではない、誰かがバッハの名を騙って書いたもの)の根拠は①自筆譜がない事。②フーガ部の書き方が他のフーガの作品と比べると変わってる。という事らしいです。でも、この曲が一番人気なんですね。
僕は子供の頃この曲をディズニーの映画「ファンタジア」で始めて聴きました。ディズニーは「クラシック音楽をもっと短なものに」、とまるで公ちゃんの様な事言って制作してしまいました。作る前に当時人気指揮者だったストコフスキーに相談したところストコフスキーも大乗り気で賛成したと言います。「ファンタジア」というタイトルはストコフスキーが考えたらしいです。録音はまだステレオレコードが販売される前に9チャンネルのマルチトラックを420000フィートものマグネティックフィルムに多重録音をしたという事です。お金掛けまくりで1940に完成したこの映画作品はその年のアカデミー賞をディズニーとストコフスキーの2人が受賞しました。映画館もアルテックの大型スピーカーを何台も置いた劇場以外では上映ができなかった事もあり、当時は賛否両論。ディズニーも1970頃まで投資回収ができなかったそうです。ディズニーの経営の足を引っ張った数少ない作品ですが、しかし、こんな途方もない様な物を作ったからこそディズニー神話が出来今日の繁栄につながったと思います。
さて、このトッカータとフーガはファンタジアの冒頭に登場し抽象画のアニメの音楽として使われてます。

4/13 OA楽曲とコメント

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カタロニア民謡「鳥の歌」演奏:パウ カザルス
カタロニアはスペインでないと言ってる人は随分居ます。話してる言葉もカタロニア語でスペイン語とは少し違います。僕にはフランス語かイタリア語に少し近い気がしますね。スペイン第2の都市バルセロナを中心としたカタロニアは第一次世界大戦が終わってから第二次世界大戦が終わるまでずっと戦乱が続いてました。
カザルスは同郷愛と正義感から共和国政府を倒したフランコ独裁政権を助けたり承認した国々では絶対にチェロ演奏をしませんでした。それは政治的な意識だけではなく、争い事で自国の権利を認めさせると言うやり方に強い憤りを持っていたと思われます。
この演奏はホワイトハウスで当時のアメリカ大統領であったJ.F.ケネディー氏の前で演奏したものです。
後年彼は国連でコンサートを行ないました。その時にもこの鳥の歌を演奏し「カタロニアの鳥はピース、ピースと鳴くんだ」と語り世界平和を求めましたがそう簡単には行かなかった事がその後の歴史を見ても分かります。

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ガスパール・カサド/レクイオブロス
カサドはスペインのチェリスト、作曲家で奥様が日本人原智恵子さんだった事で日本でよく知られた人です。
レクイオブロスを日本語で言えば愛の言葉になるのです。愛の言葉と聞くと神が人類に対してのメッセージの様に捉え勝ちですが、実際の意味はもっと生々しく口説き文句と言うべき言葉で有るとカタロニアの友人が言ってました。そうですよね。そんな生易しいものじゃ無いですよ。この音楽は。もっと狂おしく切なく切羽詰まった感じも有り、英雄気取りで女性の気を引こうという気が満々です。
男はヤッパリコウアルベではないでしょうか?

4/6 OA楽曲情報

Casals-S01-01a[EMI-2CD]
‘Pablo Casals J. S. Bach: The 6 Cello Suites’

バッハ無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調よりプレリュード演奏させて (パウ カザルス):
この曲は作曲されてから長い間人前で演奏される事がなかった曲で、練習曲として取扱われていました所パウ・カザルスがそれの楽譜を見つけ演奏会用の作品として蘇らせたと言われています。カザルスは毎朝チェロを弾く前に同じくバッハの平均律クラヴィーア曲集を弾きその後この無伴奏組曲を選んで弾く事から音楽のスタートにしていたと言われています。
チェリストの間では旧約聖書と言われる(新約聖書はベートーベンの5つのソナタ)この曲はライフワークとして取り組む曲です。
今回改めてカザルスの演奏を聴いてみて何にも制約されなく捉われる事の無い自由さでしかも闊達な演奏に頭が下がります。「ああ、いつになったらこのように弾けるようになるだろうか?」とため息がでます。音楽の道は遠いですね。

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‘In Memoriam Pau Casals’

カザルス作曲 カニグー山のサンタマルティ:
この曲はバルセロナを中心としたカタロニア地方に残る伝統芸能「サルダナ」の音楽です。サルダナは日本の盆踊りのように広場で男女が和になって手を繋いで踊る踊りです。その伴奏音楽と思って良いと思います。
カザルス作曲となってますが恐らく民謡として演奏され続けて来たものをカザルスが採譜し編曲を加え弦楽器だけの演奏会用の曲として再生させたものでしょう。全体的にサルダナの音楽は哀愁を帯びておりますが、この曲は元気よく始まります。昼間部でチェロの独奏が哀愁を帯びたメロディを奏でます。そして短いコーダで曲は終わります。今回はルイス・クラレット氏率いるチェロのアンサンブルで聴いて戴きました。カザルス音楽堂建設35周年記念演奏会の実況録音でチェロアンサンブルに公ちゃんも加わっています。