月別アーカイブ: 2015年1月

1/25 OA楽曲とコメント

n1

サンサーンス作曲;白鳥(組曲 動物の謝肉祭より)
演奏:公ちゃん、ピアノ松本素矢子
チェロと言えばこの曲と言う存在がサンサーンスの白鳥でしょう。
波の無い鏡の様な湖面をゆっくりと泳ぐ白鳥の姿が目に浮かんで来ます。
サンサーンスは1886年にフランスのチェリストでシャルル・ルブークに頼まれて彼が催すプライベートな夜会の音楽としてこの動物の謝肉祭を作曲しました。室内楽として作曲されましたが、編成が面白いです。弦5部にフルートと持ち替えのピッコロ、クラリネット、シロフォン、グロッケンシュピール、ピアノ2台。流行り歌をパロディーとして使ったり、下手なピアニストをおちょくったり、彼は自分が天才で何でも上手だったんでしょうね、そう言う音楽で有ったため、今で言えば三木鶏郎の冗談音楽と言った所でしょうか?そう言う事で彼が死ぬまで楽譜の出版や公開の演奏は禁じていました。
その最後から2曲目が作品中唯一真面目な楽曲である白鳥なんです。オリジナルは2台のピアノに伴奏されて弾くんです。昔、「カーネギーホール」と言う映画の中でピアティゴルスキーが10人くらいのハープに囲まれてこの曲を演奏してたシーンが有りました。それに憧れてチェロを始めた人も随分多いでしょう。

感傷的なワルツ

チャイコフスキー作曲;感傷的なワルツ
演奏:ガスパール・カサドVc、原智恵子pf
チャイコフスキーの持ち味は感傷でしょうね。メランコリックなメロディーを書いた時は良い作品になっています。明るい曲でも何かメランコリックなんです。その、ズバリ題名に感傷的と書いていると言う事はかなり感傷的なんでしょう。
もとは、1884年に書かれたピアノの為の6つの小品の最後の曲です。実は僕も知らなかったです。特にカサドの演奏で聞けばチェロ以外は考えられない気がします。
カサドはスペインのチェリストでカザルスより少し後の人です。カザルスにもチェロを習ったそうです。彼の演奏は豪快で男性的。最近減りましたなぁ、こう言うチェリストは。
彼が演奏の為に何回か来日した時に相手をしたピアニストが当時若手の美人ピアニストだった原智恵子さんだったんですね。それでカサドはピアノは上手いし美人だし若いと言う事で早速アプローチし最後の奥さんにしてしまったと言う事です。
おしどり夫婦の演奏で白鳥では無く感傷的なワルツを聴いて頂きました。

 

1/18 OA楽曲とコメント

ロバと御者

スルハン・ツィンツァーゼ作曲;チョングリ
多くの方がスルハン・ツィンツァーゼって作曲家の名前初めてお聞きになったと思います。僕もこのCDを聴くまで知りませんでした。
グルジアの作曲家で1925年に生まれた人です。地元の放送局の弦楽四重奏団のチェリストでチェロの曲をたくさん書いて認められそれから交響曲とかいろんな分野の作曲をした人らしいです。
グルジアと言う国はもうすぐ日本ではジョージアと言う国名に変わるそうです。と言うのはグルジアと言う国名は元々ロシア語の名前で、ソ連から独立後長い間ロシアと仲が悪くロシア語の名前を嫌い英語の読みを日本政府に求めて来たらしいですね。それで今年の国会でそう変わるそうですよ。どこに有るかご存知でしょうか?黒海の東、イランの北に有る小さな国です。ここのワインは有名ですね。何でもワイン発祥の地らしいです。チョット甘口のワインで昔から多くの人に好まれたらしいです。悪名高いスターリンが産まれた土地でも有ります。
チョングリと言う曲は彼がロストロポーヴィッチの陰に隠れたロシアの名チェリストであるダニエル・シャフランのために書いた民謡風の小品集の中の一曲です。
短いですが全曲ピッチカートで演奏する様に書かれています。

チャイコフスキー MISCHA MAISKY
チャイコフスキー作曲;ロココの主題による変奏曲
演奏;ミッシャ・マイスキーVc、オルフェウス室内管弦楽団
チャイコフスキーはゲイだったんですね。ゲイを嫌ったり気持ち悪がったりする人がまだ多くおられますが、チャイコフスキーはゲイで結婚したのですが、夫婦の営みが出来ず破綻するも離婚してもらえず終生生活費を奥さんに送り続けたそうです。『ゲイは(芸は)身を助ける』どころではなかったんですね。
そんなチャイコフスキーは素晴らしいメランコリックな美しいメロディーを紡ぎ出した作曲家ですね。この変奏曲も彼の作曲の腕前が並でなかった事を表していますね。変奏曲を一区切りを比較的短くそして色んなキャラクターに書き分けられるのは優秀な作曲の技法とインスピレーションが無ければ書けません。ブラームス、ベートーベン、モーツアルトなどがそうですね。
チェロの6大コンチェルトと言うのが有りまして、ハイドンニ長調、ボッケリーニ=グリュッツマハー、ラロ、サンサーンス、ドヴォルザーク、シューマンがそうなんですが、実は演奏回数が一番多いのはドヴォルザークとしても2番目は他の5大をさておきこのロココ変奏曲なんですね。そして、有名なチャイコフスキーコンクールのチェロの課題曲はこのロココなんです。

1/11 OA楽曲とコメント

イエロー・サブマリン

ポール・マッカートニー作曲;イエスタデイ
演奏;初代ベルリンフィルの12人のチェリスト達
マッカートニーが就寝中に閃きガバッと起き上がってメロディーを採譜しコードを付けたと本人は言ってる様です。ロックバンドのビートルズとして初めて弦楽四重奏をバックに歌ったアクースティックバラード曲としても知られてます。ビートルズの曲とされて居ますが作曲作詞そしてレコードへの吹き込みもマッカートニーが1人でやったそうです。
そして、カバーが多い事でもギネスブックにも登録されているそうです。
イギリスのBBCラジオが聴取者に対してのアンケートでも20世紀のベストソングとして第一位を得てるそうです。
今日の演奏は『初代ベルリンフィルの12人のチェリスト達』です。以前可愛い女の子達による1966カルテットでの演奏も聴いて頂きましたが、今日はチェロの魅力たっぷりの演奏で聴いて頂きました。

ブラームス クラリネットトリオ
J.ブラームス作曲;クラリネットトリオ
演奏;ルイス・クラレットのチェロ以下です。
ブラームスは晩年創作力の衰えを感じて遺書もしたため、まだ作品番号を付けていない小さな曲を整理、改訂して仕上げ作品とする毎日を送っていました。しかし、或る演奏会でミュールフェルトのクラリネットを聴き非常に感銘を受けたそうです。「名曲の影に名演奏家有り」で、ベートーベンにとってはチェリストのデュポールだったりするのです。ミュールフェルトに出会ってからこのクラリネットトリオとそして、これまた有名なクラリネット五重奏曲を作曲しました。どちらも名曲ですが、トリオの方が三人のソリストが演奏すると言う事だけ有って華やかさも有り寂しさもも有り独り言、呟き等表情が多彩だと思います。

1/4 OA楽曲とコメント

1000人のチェロコンサートCD

三枝成彰作曲;チェロの為のREQUIEM
演奏;1000人のチェロ
1998年の1月に阪神淡路大震災がやって来、多くの方が犠牲者となりました。あの日僕は会社の技術研修施設を尼崎の立花にオープンする為に向かっている途中でした。羽田空港で出発を待っている間にテレビのニュースで大震災が報じられてました。取り敢えず行こうと飛行機に乗って伊丹空港に着いてみるとビックリ。ターミナルビルの天井は落ち壁は崩れていました。セレモニーは中止し千里に有る本社に向かいました。12階にある事務所から東を見ると神戸方面に上がる煙が確認出来、火事が大規模である事がわかりました。
電話は普通で本社に居てても何も出来ず昼過ぎに取り敢えず東京に帰ろうと空港に向かいましたが道は大渋滞でさっぱり動きません。4時間くらいかかって漸く空港に辿り着いて飛行機に乗る事が出来ました。隣に座ってる女性の服装がおかしい。パジャマにコートを引っ掛けてる感じ。その女性が僕に尋ねてきました。「羽田空港周辺にホテルは有りますか?」「東急ホテルが有りますがどうされましたか?」その女性は被災者で灘の人で地震がおきてからずっと屍体の片付けを手伝ってたが余震で揺れたりとても生きてる心地がせず伊丹まで歩いて来られたんです。そして、安全な東京に。
そう言う思い出が有ります。
その年の11月29日神戸ワールド記念ホールで第1回の”1000人のチェロ・コンサートが有りました。震災のチャリティーとカザルス没後25周年と銘打って行われました。その時の委嘱作品として三枝成彰さんにこの曲を書いてもらったのです。ワールド記念館と言えば体育館です。その平場に1000人のチェリストが集結して合奏したのです。全国から集まったチェリスト達。練習は各地で分散して行われました。
協力したのは初代ベルリンフィルの12人のチェリスト達でした。その何人かはこの演奏に加わりまた、僕の右前では今は亡き高円宮様が演奏されてました。
チェロと言うのはそう言う連帯を作る楽器のようです。以後1000人のチェロコンサートは何回も開催され世界的に有名なチェリストも参加しました。残念ながら僕はその第1回目のコンサートに出演しただけでした。

ブラームス 弦楽六重奏
ブラームス作曲;弦楽6重奏曲第1番
演奏;コチアン弦楽四重奏団プラス ヴィオラ シュカンパ、チェロと言うのはコーホト(2人はスメタナ弦楽四重奏団)
古い方はご存知かと思います。フランス映画「恋人たち」にこの曲の第2楽章が使われてました。フランス人はどちらか言えば暗い陰鬱なブラームスの楽曲とは正反対の様に思うんですが割りに良く好まれてますね。サガンの小説にズバリ「ブラームスはお好き?」と言うのが有り映画化された時の音楽にブラームスの交響曲第3番の第3楽章が使われました。ブラームスははっきりしない人ですね。優柔不断と言うかやるようなやらないような、嫌いな人はきっと彼のそう言う所が嫌いなんでしょうね。