月別アーカイブ: 2015年10月

10/25 OA楽曲とコメント

ジャンドロン
F.クライスラー作曲「愛の悲しみ」
演奏:モーリス・ジャンドロンVc
クライスラーはウイーンのヴァイオリンの名手でしたが、演奏家というのは亡くなると直ぐに忘れられます。名演奏家で名前が残ってる人は作曲もしていてその曲が演奏される事で名を残してるんですね。
クライスラーは恐らく名前は残るでしょう。小品にも流行が有って昔よく弾かれた曲でも今余り弾かれない曲は多いですね。
例えばタイスの冥想曲とか。
クライスラーは中々廃れません。底力が有るんでしょうね。
ジャンドロンは対のもう一つ愛の喜びは余り演奏しませんが、この愛の悲しみはよく演奏しています。ジャンドロンは明るい音で澱みの無い演奏を特徴としてますが、この曲はそんなジャンドロンの特徴にピッタリの曲です。

CPEバッハ
CPEバッハ作曲チェロ協奏曲第3番イ長調
演奏:ミクロシュ ・ペレーニVc
ヨハン・セバスチャン・バッハ所謂大バッハの次男。大バッハは生涯奥さんは2人でした。最初の奥さんは病死したんです。因みに大バッハは最初の奥さんマリアとの間に7人後添いのアンナ・マグダレーナとの間に13人の子供を作ってます。その内音楽家には4人なってます。
大バッハは友達だったテレマンが彼の名付け親でした。そして、長い間プロイセン国王のフリードリッヒ2世のお抱え音楽家でしたがテレマンが亡くなるとその後釜に収ままりそこで生涯を終えました。
聴いて頂いてよく分かると思いますが大バッハとは作風に於いて全然似ていなくて 、むしろテレマンに似ていますね。

10/18 OA楽曲とコメント

ジャンドロン
モシュコフスキー作曲:ギターレ
演奏:モーリス・ジャンドロン
モシュコフスキーと言う作曲家は生存当時は人気作曲家でピアニストでした。
出身は現在のポーランドです。ユダヤ人のお金持ちの家庭に生まれピアノを中心としたかなりの曲を残しています。しかし作風が保守的なために現在彼の作品を聴く機会は少なくなって来ています。
彼はベルリン音楽院でピアノと作曲を教え、門下生からは有名な人達がでています。例えば、ホアキン・トゥリーナ、フランク・ダムロッシュ、ホアキン・ニン等です。また、作曲家として有名になってパリに引っ越すんですがそこでは有名なピアニスト達を育成しました。ヨーゼフ・ホフマン、ウラド・ペルルミュテール、ワンダ・ランドフスカ、ギャビー・カサドジュ等そうそうたる顔ぶれです。
しかし、晩年の彼は作曲の著作権を一度に売ってしまったり、作曲の弟子を取らなかったりで生活が困窮しおまけに癌にかかってしまいました。気の毒に思った弟子達が彼の支援の為のコンサートを行い史上空前の有名ピアニスト達を集めたコンサートでしたがそのお金が彼の手に届く事無く無くなりました。
彼は多くのスペインモノを書いています。4手のピアノのスペイン舞曲がその一つです。このギターレもスペインモノでジャンドロンは良くアンコールでこの曲を弾きました。

テレマン
ジョージ・テレマン作曲:チェロの為の協奏組曲
演奏:ヒンドリックスvc、カール・リステンパルト指揮ザール室内管弦楽団
ギネスブックに作品数世界一で登録されたテレマンです。その曲数は3600曲。また色んなジャンルに渡って作曲しています。
今日はその協奏組曲を聴いて頂きました。古典派以前の作曲家達はソナタ形式をまだ確立する所まで行ってなくて大きな展開が有りませんでした。この曲は短い楽章をつないで一つの纏まった作品にしています。バッハの様に転調する事もあまり無く単調ですが、明るく分かりやすく、取っつきやすい所がいいですね。

10/11 OA楽曲とコメント

トルトゥリエ

P.トルトリエ作曲:ヴァルス・ア・ラ・モード
演奏:ポール・トルトリエ,モード・マルタン・トルトリエvc、イギリス室内管弦楽団
トルトリエは作曲が得意で色んなチェロの曲を沢山書いています。楽譜も出版されていて僕も持っていますが、現代曲で調性が分からなかったり演奏するのがとても難しいです。彼も自分の演奏会では滅多にそんな曲は弾きませんね。彼は来日公演も何回も有りましたが一回だけ奥さんを連れて来た事が有りまして、僕は行けなかったんですが2人で共演しました。ヘンデルの2つのチェロのソナタとか演奏しましたね。NHKラジオでやってました。奥さんのモード・マルタンはトルトリエの元弟子で、弟子から奥さんに昇格したんでしょう。このパターン多いですよね。娘さんがピアニストなのでよく3人で演奏会してました。
この曲のタイトルをよく見て下さい。ヴァルスと言うのはワルツの事です。フランス語ですね。ア・ラ・モードは良く使いますよね。奥さんの名前モードと掛けてるんですね。
曲は何ともフランスのエスプリが出てますね。本当にフランスにいるみたいです。

ボッケリーニ2
ルイジ・ボッケリーニ作曲ギター五重奏「ファンダンゴ」
演奏:ぺぺ・ロメロGu、セントマーティン・インザ・フィールド室内合奏団メンバー
ボッケリーニはチェロの名人でした。作曲もしましたがチェロの演奏だけでは食って行けないので作曲をしたんじゃないかと思います。そして、ルイス王子に引っ張られてスペイン王室に長い間お抱え音楽家として雇われていました。王室には親子のカルテットが有って彼とカルテットでの五重奏曲をそれは沢山書きました。チェロが2本入る五重奏は他に例が少なくヴィオラが2本入るのが普通です。それで、その曲はみんなチェロが上手に聞こえるように書いて有るんです。やりますね~。このギター五重奏もギターを独奏楽器として扱っているのにその割にはあまり活躍しません。もっぱらチェロが活躍します。

10/4 OA楽曲とコメント

ポール・トルトゥリエ

G.フォーレ作曲:シシリエンヌ
演奏:ポール・トルトリエvc、マリア・デル・パウpf
フォーレほ割とチェロの曲を書いてる方ですね。又、色んなメロディックな作品がチェロに編曲されています。1番有名なのが「夢の後に」ですね。これはオリジナルは歌曲なんですがパウ・カザルスがチェロに編曲したんです。
このシシリエンヌはオリジナル曲です。後にフォーレはオペラを書くんです。ペレアスとメリザンドと言うんですがこの中にこも曲がフルートのそれで出て来るんです。僕は長い間そっちがオリジナルだと思い込んでいました。でも、こちらが本家です。
シシリエンヌと言うのはシシリア島の舞曲で8分の6拍子の曲で昔の作曲家はよく使いました。左右に揺れる感じがいいですね。
トルトリエのチェロにはフランスのエスプリが有ると思うんですね。フランスのエスプリってなんだと言われると説明が大変難しいですが。気どっていてユーモアが有って人をおちょくる所が有りますね。ピアノを担当してるのは彼のお嬢さんです。名前が変でしょう?この名前はトルトリエが狂信していたカザルスからとったんです。カザルスのパウを苗字にしてしまった。本人はどう言う心境なんでしょうかね?よくレコードのジャケットに評論家の先生がトルトリエはカザルスの弟子だとか言う記述が有るんですが正しくないですね。一緒に演奏した事は何度も有るしカザルスもトルトリエを認めていたんでしょう。トルトリエの先生はジェラール・エッキャンと言うフランスのチェリストです。カザルスが少なくとも何ヶ月か継続してレッスンした人ってそんなに居ないですね。

ボッケリーニ
L.ボッケリーニ作曲:チェロソナタイ長調より第2楽章
演奏:A.ヤニグロvc

ボッケリーニと言う人はチェロの名人で長い間スペインの王室でルイス王子のお抱え音楽家として働いてました。当時のスペイン王室にはフォント一家と言うカルテットが雇われていていました。このカルテットと自分を組み合わせて弦楽5重奏曲を沢山書いています。
彼のチェロの曲の特徴は名人芸が発揮する様に書いてるんです。例えばトレモロとかハーモニックス奏法、スルポンテ奏法、コルレーニョ奏法、半音階で2オクターブ降りて来るとかです。これが上手く決まると「上手い!」と拍手喝采が起きます。
この曲はチェロソナタの中で最も有名な曲でオリジナルは3楽章なんですがゆっくりした1楽章と早い2楽章だけ演奏するのが流行でした。現在はあまり演奏される機会が減りましたね。残念です。